皆様こんにちは!しゃふと屋 リサーチ担当のミスターXです。
今回はキャッチタンクとオイルセパレーターに関するお話となります。
「ブローバイってサーキット走行した時だけ出るんでしょ?」
「自分は街乗りしかしないから心配しなくていいよね?」
答えは"いいえ"となります。
ブローバイガスは、街乗りしかしない車両でも発生します。
「じゃあ街乗りしかしない自分の車にも、キャッチタンクやオイルセパレーターを必ず付けないといけないの?」
こちらも答えは"いいえ"となります。
それもまた、そういう話ではありません。
では一体、ブローバイとは何なのか?
オイルキャッチタンクやエアオイルセパレーターは何のために装着するのか?
というか、そもそもエアオイルセパレーターとは?
そして、自分の車に必要なのか?
今回のブログではこの辺りを順番に掘っていきたいと思います。
該当商品はブログ下段にて紹介しておりますので、能書きは置いておいて、商品を紹介してくれ!という方は下段まで一気にお飛びください。
そもそも「ブローバイガス」って何?
エンジン内部では、ガソリンと空気を燃焼させ、その圧力でピストンを押し下げています。
もちろん圧縮や燃焼によって発生した圧力をすべてピストンの力に変えられれば理想的なのですが、実際には圧縮ガス、燃焼ガスの一部がピストンリングとシリンダーの隙間を通り抜け、クランクケース側(クランクシャフト側)へ漏れていきます。

これが、いわゆるブローバイガスです。
つまりブローバイは、
サーキットを走ったから突然発生するものではありません。
エンジンが燃焼している以上、程度の差こそあれ、通常の街乗り運転でも発生しています。
では、なぜサーキット走行車やチューニングカーでよく聞くのか?
同じエンジンでも、ブローバイの量は常に同じではありません。
例えば、
・高回転を多用する
・高負荷走行を続ける
・サーキット走行をする
・ターボ車で高いブーストを掛ける
・エンジン内部の摩耗が進んでいる
このような条件下では、ブローバイの量が増える場合があります。
そのため、サーキットを走る車やチューニングカーではキャッチタンクやオイルセパレーター装着の話を耳にする機会が多いわけです。
「街乗り=ブローバイが出ない」
というわけではありません。
ブローバイガスは、発生したあとどこへ行く?
では、ピストンリングを抜けてクランクケースへ入ったブローバイガスは、その後どうなるのでしょうか?
基本的には、PCVシステムによって吸気系へ戻され、再びエンジンで燃焼されます。
一方で、ブローバイに含まれる燃焼生成物や未燃焼燃料、水分などの一部はエンジンオイルに混入し、エンジンオイルを汚す原因の一つにもなります。
大まかに言えば、
ブローバイガスが発生
↓
PCVシステム
↓
吸気系へ戻す
↓
再びエンジンで燃焼
という流れです。

「純正のシステムでちゃんとブローバイガスを処理(*再燃焼)してるなら、それで問題ないじゃん。」
その通りです。
基本的には、メーカーが純正状態でブローバイガスによってエンジンに悪影響を与えないように設計しています。
だからこそ、街乗りをメインとする車両すべてにキャッチタンクやオイルセパレーターが必須というわけではないのです。
それでもキャッチタンクやオイルセパレーターを付けるのはなぜ?
ポイントは、ブローバイガスの中身です。
ブローバイにはガスだけでなく、オイルミストや水分、燃料成分などが含まれることが多々あります。
純正PCVシステムでは、それらを含んだガスが吸気側へ戻ってくる場合があります。
そうした場合、
・インテークパイプ・ホース
・インテークマニホールド
・ターボ周辺
・インタークーラー内部
・インテーク内の各センサー
などへオイルミストが回り込むことがあります。
そのため、PCVシステムから入ってくるオイルミストなどが、インテークバルブやインテーク周辺にカーボン汚れが溜まる原因の一つになることがあります。
もちろん、
「キャッチタンクやオイルセパレーターを付ければカーボン堆積が完全になくなる!」
という話ではありません。
あくまで、吸気系へ戻るオイルミストなどを減らすための対策の一つと考えるのが良いでしょう。
そこで登場する「オイルキャッチタンク」
名前の通り、ブローバイガスに含まれるオイルミストなどを途中でキャッチするためのタンクです。
簡単にすると、
ブローバイガス
↓
キャッチタンク
↓
オイルや水分などを分離
↓
ガスのみを吸気系へ戻す
という仕組みです。

そしてキャッチタンクの特徴の一つが、
ブローバイガスのオイルミストがタンクに溜まる
ということ。
そのため、多くの製品では定期的にタンクを確認し、溜まったオイルや水分などを排出する必要があります。
エアオイルセパレーターはキャッチタンクと何が違う?
キャッチタンクとエアオイルセパレーターの違いは、単純に オイルを溜めるか、エンジンへ戻すか ではありません。
大まかには、
キャッチタンク → ブローバイガスに含まれるオイルミストなどを「取り除く」ことに重点
エアオイルセパレーター → ブローバイガスから空気とオイルを効率よく「分離する」ことに重点
という違いがあります。
エアオイルセパレーターでは、バッフル、メッシュ、フィルター、遠心分離構造などを利用してオイルを分離し、製品によっては分離したオイルをエンジン内部へ戻す循環構造を採用しています。

キャッチタンクとオイルセパレーター、それぞれのメリット・デメリット
では、実際に比較してみましょう。
オイルキャッチタンク
メリット
・比較的シンプルな構造
・溜まったオイルや水分などを実際に確認できる
・競技車両など、用途に合わせたシステムを構築しやすい
デメリット
・タンク内の定期的な確認、ドレン(排出)作業が必要な製品が多い
・分離されたオイルをタンクに溜めるタイプでは、回収されたオイルはエンジンへ戻らない
・大気開放式の場合、公道使用や車検に適応しない可能性がある
エアオイルセパレーター
メリット
・オイルミストを効率よく分離することを目的に設計されている
・オイルリターン式では、分離したオイルをエンジンへ戻すことができ、定期的なドレン作業を減らせる
デメリット
・構造や配管が複雑になる場合がある
・製品によってはエアオイルセパレーターでも定期的なドレンが必要
・車種や使用環境によって適した構造が異なる
実は「純正オイルセパレーター」が存在するエンジンも
ここでもう一つ面白い話。
エアオイルセパレーターというと、
「あと付けする社外パーツ」
というイメージがあるかもしれません。
しかし、一部のエンジンでは純正状態でもクランクケースベンチレーション系にオイルを分離するための機構が組み込まれています。
スバルの一部水平対向エンジンなどもその例です。
ただし、
「純正にオイル分離機構がある=社外エアオイルセパレーターとまったく同じ機能」
という意味ではありません。
社外エアオイルセパレーターでは、より大きな容量や異なる分離方式を採用するなど、高負荷走行やチューニングを考慮した製品がほとんどです。
「純正にもあるのに、なぜ社外AOSが売られているの?」
という疑問は、ここに理由があります。
日本の車検は大丈夫?
ここも気になるところです。
結論から言えば、
キャッチタンクやエアオイルセパレーターを装着しただけで、必ず車検に通らなくなるというわけではありません。
重要なのはブローバイガスをどのように処理しているかです。
日本ではブローバイ・ガス還元装置が求められているため、ブローバイガスをそのまま大気へ放出するような構成では注意が必要です。
一方、
エンジン → キャッチタンク/オイルセパレーター → 吸気系
のように、分離後のガスを適切に吸気系へ戻すクローズド構造の製品もあります。
ただし、実際の車検適否は車両、製品、配管方法、取り付け状態などによって異なります。
日本で公道使用する車両では、製品選びだけでなく取り付け方法まで含めて確認することが重要です。
結局、自分の車にキャッチタンクもしくはオイルセパレーターは必要なの?
ここまで読んで、
「で、結局付けた方がいいの?」
と思った方もいるかもしません。
最初の質問に戻ります。
街乗りしかしない車でもブローバイは出る?
はい、出ます。
じゃあ街乗り車にもキャッチタンクやエアオイルセパレーター必須?
いいえ、必ずしも必要ではありません。
純正状態・街乗り中心で、特に問題なく使用している車両なら、純正PCVシステムのまま乗るという選択も当然あります。
一方で、
・サーキット走行をする
・高回転、高負荷を多用する
・ブーストアップしている
・エンジン出力を大きく上げている
・現在、インテークパイプなどにオイルが多く付着している
・ブローバイ量が多い
・長期間きれいな吸気系を維持したい
このようなユーザーであれば、キャッチタンクやエアオイルセパレーターを検討する価値は非常に高くなります。
キャッチタンク、エアオイルセパレーター、あなたにはどっち?
「なるべくシンプルな構造がいい」
「溜まったオイル量を自分で確認したい」
「定期的なメンテナンスも苦にならない」
という方であれば、キャッチタンクが選択肢になります。
一方、
「車種専用でしっかり設計されたシステムが欲しい」
「できるだけメンテナンスの手間を減らしたい」
「分離したオイルをエンジンへ戻すシステムを使いたい」
という場合は、エアオイルセパレーターが候補になるでしょう。
あなたの車に合うキャッチタンク、エアオイルセパレーターを探してみよう
ここからは、しゃふと屋で取り扱っている製品の中から、人気車種向けのキャッチタンク・エアオイルセパレーターをご紹介します。
Radium Engineering フルードロック デュアルキャッチタンクキット


トヨタ
2022年以降 GR86 / BRZ用
2012-2021 86 / BRZ用
2020年以降 GRスープラ用
1994-2002 JZA80 スープラ用
ホンダ
2022年以降 FL5 シビック タイプR用
2017-2021 FK8 シビック タイプR用
2000-2009 S2000用
ニッサン
2007年以降 R35 GTR用(*トリプルキャッチタンクキット)
1989-1993 BNR32 GT-R用
2008-2021 Z34 フェアレディZ用
2002-2008 Z33 フェアレディZ用
1999-2002 S15 シルビア用
1988-1993 S13 シルビア用
スバル
2022年以降 BRZ / GR86用
2012-2021 BRZ / 86用
2022年以降 VB WRX用
2015-2021年 VA WRX
2002-2014年 インプレッサ WRX/STI用
ミツビシ
2007年以降 エボリューション10用
2003-2006年 エボリューション8/9用
マツダ
1998-2005年 NB ロードスター用
1989-1997 NA ロードスター用
Radium Engineering フルードロック シングルキャッチタンクキット


※PCV: ポジティブクランクケースベンチレーション | CCV: クランクケースベンチレーション(ブリーザー)
トヨタ
2022年以降 GR86 / BRZ用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
2012-2021 86 / BRZ用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
2020年以降 GRスープラ用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
1994-2002 JZA80 スープラ用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
2023年以降 GRカローラ用 CCVキャッチタンクキット
1996-2001 JZX100 クレスタ・チェイサー・マーク2用 PCVキャッチタンクキット
ホンダ
2022年以降 FL5 シビック タイプR用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
2017-2021 FK8 シビック タイプR用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
2000-2009 S2000用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
ニッサン
2007年以降 R35 GTR用 PCVキャッチタンクキット | デュアルCCVキャッチタンクキット
2002-2008 Z33 フェアレディZ用 PCVキャッチタンクキット
1999-2002 S15 シルビア用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
1988-1993 S13 シルビア用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
スバル
2022年以降 BRZ / GR86用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
2012-2021 BRZ / 86用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
2022年以降 VB WRX用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
ミツビシ
2007年以降 エボリューション10用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
2003-2006年 エボリューション8/9用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
1996-2000 エボリューション4/5/6用 PCVキャッチタンクキット
マツダ
1992-2002 FD3S RX-7用 PCVキャッチタンクキット
1998-2005年 NB ロードスター用 PCVキャッチタンクキット | CCVキャッチタンクキット
1989-1997 NA ロードスター用 PCV・CCVキャッチタンクキット(共通設計)
PRL Motorsports Helix エアオイルセパレーター(左ハンドル車設計の為、日本仕様車への取り付けには若干の加工が必要となります)
ホンダ
2022年以降 FL5 シビック タイプR用
2017-2021 FK8 シビック タイプR用
2022-2026 シビック Si 1.5T用
2016-2021 シビック Si 1.5T用
Perrin Performance エアオイルセパレーター
スバル
2022年以降 BRZ / GR86用
2012-2021 BRZ / 86用
2022年以降 VB WRX用
2015-2021 VA WRX/STI用
2002-2014年 インプレッサ WRX/STI用
Verus Engineering エアオイルセパレーター(左ハンドル車設計の為、日本仕様車への取り付けには若干の加工が必要となります)
トヨタ
2022年以降 GR86 / BRZ用
2012-2021 86 / BRZ用
2020年以降 GRスープラ用
ホンダ
2022年以降 FL5 シビック タイプR用
2017-2021 FK8 シビック タイプR用
スバル
2022年以降 BRZ / GR86用
2012-2021 BRZ / 86用
2022年以降 VB WRX用
2015-2021 VA WRX STI用
2015-2021 VA WRX用
2007-2014 GR/GV インプレッサ STI用
マツダ
2016年以降 ND ロードスター用
Cobb Tuning エアオイルセパレーター(左ハンドル車設計の為、日本仕様車への取り付けには若干の加工が必要となります)
スバル
2015-2021 VA WRX STI用
2015-2021 VA WRX用
2007-2014 GR/GV インプレッサ STI用
AMS Performance Alpha エアオイルセパレーター
ニッサン
2007年以降 R35 GTR用
その他の車種
しゃふと屋では、このほかにも様々な車種向けのオイルキャッチタンク、エアオイルセパレーターを取り扱っています。
最後に
いかがでしたでしょうか?
キャッチタンクやオイルセパレーターというと、サーキット走行や本格的なチューニングをしている車だけのパーツと思われがちです。
しかし、そもそもの始まりであるブローバイガス自体は、街乗りの車でも発生しています。
まずは愛車のエンジンがどのようにブローバイガスを処理しているのか、そして愛車をどのような用途としているのかを検討したうえで、必要に応じてキャッチタンクやオイルセパレーターを選ぶのが良いのではないでしょうか。
「自分の車にはどれが合う?」
「この製品は日本仕様車にも取り付けできる?」
など、商品選びや適合についてご不明な点がございましたら、しゃふと屋までお気軽にお問い合わせください!
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しゃふと屋 パーツリサーチ担当
ミスターX
2026年9月8日更新